MISCH-MASCH(ミッシュマッシュ)
代表兼監督:
堀本真之介(ほりもと・しんのすけ)さん
学生時代は育英高等学校→大阪経済法科大学と関西の強豪校でプレー。現在はフリーランスで卓球コーチを務めながら、卓球メディアRallysの関西の物販営業を担当している。大学時代は関西学連の学生役員として従事していた顔の広さを活かして、実力者を揃えMISCH-MASCHを設立。2024年全日本クラブ卓球選手権大会の女子一般の部優勝。
ひと目でわかる! チームの特色
- “寄せ集め集団”が日本一に
- 「どんな形でも卓球を続けてほしい」
- チームメイトに優勝で恩返し
2024年全日本クラブ卓球選手権大会の女子一般の部で優勝したのが、設立1年目の大阪の社会人卓球クラブチーム・MISCH-MASCH(ミッシュマッシュ)です。
チームを設立した堀本真之介監督に、MISCH-MASCH設立のきっかけを伺うと、熱い思いを語ってくれました。
チーム設立1年目でクラブ選手権優勝
ーMISCH-MASCHというチームについて教えてください。設立1年目とお伺いしました。
一応1年目ですね。
去年1年間は『オレンジ卓球場』というチーム名で活動していたのですが、自分がその卓球場を退職することになりまして、チーム名も変更させてもらったという経緯です。
ーオレンジ卓球場で出場した去年のクラブ選手権は、女子一般でベスト8でしたよね?
はい。ランク入りしていたので本戦推薦だったんですが、チーム名を変えたら大阪府予選から出る必要がありました。
大阪の他の女子チームには「そのまま推薦で出てや、勘弁してや~」と言われて、本当に申し訳なかったのですが、予選から新たなチーム名で出させてもらいました。
“寄せ集めのごちゃ混ぜ集団”が日本一に
ー去年のメンバーからは、河野凪紗選手(明誠高等学校→立命館大学出身)が入った以外は変わらずですか?
河野さんが入って、去年選手として出ていた秋吉(栞・神戸松蔭女子学院大学出身)さんが会社の実業団チームに入るということで、抜けたという形です。ただ、秋吉さんは女子監督として残ってくれています。
その他は、馬場麻裕(芦屋学園高等学校→デンソー出身)、宮村栞奈(札幌大谷高等学校→関西大学出身)、藤原真由(奈良女子高等学校→関西大出身)、大村明日風(関西学院高等部→関西学院大学出身)はそのままで、女子はほとんど一緒のメンバーですね。
ー実力者ぞろいですね!男子はメンバーが変わったのですか?
去年いたメンバーが自分と喜多透(大阪桐蔭高等学校→近畿大学出身)、上野亨樹(野田学園高等学校→駒澤大学出身)、福浦康太(鳥取敬愛高等学校→北陸大学出身)の4人でした。
僕以外はみんな2段以上を持っていて全国での実績もしっかりあります(笑)。
そこに今年から神京夏(愛知工業大学名電高等学校→愛知工業大学→瀬戸内スチール出身)、梅崎光明(倉敷工業高等学校→筑波大学出身)、三浦健太郎(東山高等学校→筑波大出身)、寺尾将希(東山高→近畿大出身)、桒村太知(神須学園高等学校→龍谷大学出身)と強力メンバーが加入したのですが、大阪府予選で惜しくも敗れてしまいました…。
来年は油断大敵をモットーに通過を狙います!
ーそうそうたるメンバー、よく集めましたね。
男子は自分が元々関わりのあったメンバーが多いのですが、関西だけでなく、関東、東海で大学時代やっていた選手もいます。各地方のメンバーがごちゃ混ぜです。
女子は、これまでお互い関わりが少なかったメンバーでいろいろな人の紹介などもあり、自分や秋吉さんが口説いて寄せ集めました。
なので“寄せ集めのごちゃ混ぜ集団”です(笑)。
MISCH-MASCH(ミッシュマッシュ)っていうのがドイツ語で「ごちゃ混ぜ」「寄せ集め」という意味と知って、そのままチーム名にしました。
ー“寄せ集めのごちゃ混ぜ集団”が日本一、いいですね!
ごちゃ混ぜなんですけど、結局みんな性格良い人ばかりなので、チームとしてもまとまってできていますね。
代表としてスポンサーも獲得
ー堀本さんはもちろん選手としてもプレーされていますが、代表や監督としてはどういう役割なんでしょうか?
うちのチームの練習は各自の自主性に任せているので、試合1か月前くらいに何回か集まって練習するくらいなのですが、みんなの練習日程を調整するのも監督の仕事です。
加えて、試合の申し込みやスカウト業務、スポンサー営業もしています。
ースポンサー営業もされているんですね。
はい、今年度は『炭火焼肉王国屋』さんがスポンサーをしてくださいました。
元々知り合いだった方がお店を開かれるということで応援していたのですが、逆にスポンサーとして応援してもらう側になりました(笑)
『炭火焼肉王国屋』さんで決起集会を開催させてもらい、お互いの信頼関係も深まってチーム力が上がったんじゃないかと思っています。
「卓球を続けてほしい」 堀本監督の熱い思い
ーチームを設立するにあたって、何か意識していたことはありますか?
これはチームメンバーには直接言ったことがなくて、ここで初出し情報なんですけど、ある思いがありました。
卓球が強い人は、大学までバリバリ活躍していても、卒業後に一般企業へ就職するとなぜかあっさり卓球を辞めちゃう人が多いなと感じていました。
せっかく幼い頃からやってきた大好きな卓球なのに、辞めてしまうのは悲しいなと昔から思っていました。
ーわかります。そういう強い人こそ趣味でもいいので続けてほしいですよね。
どんな形であれ卓球を続けてほしいなと思って、自分でチームを設立しました。
大阪には強いのに卓球を辞めている人たちがたくさんいることを知っていたので、最初は無理やりでも誘ってチームに入れて卓球をさせて、楽しませたらまた卓球を続けてくれるんじゃないかと思って。
せっかくこれまで卓球をやりこんできたんだから、やめてほしくないなと。
それがMISCH-MASCH設立の本当のきっかけですね。
ー実際にそういうメンバーが集まって、社会人として働きながらも趣味で卓球を続けて日本一。卓球の良いところや堀本さんの思いが詰まった今回の優勝でしたね。
女子のメンバーも保育士、事務員、営業、卓球コーチなど様々な働き方をしながら、卓球を続けてくれています。
みんなには話してなかったんですけど、そういう思いがあったので、優勝したときはめっちゃ泣きそうでした(笑)。
選手たちは「ナイス~!」「やったね~!」って感じだったんですけど、僕は泣くのをこらえるので必死でした(笑)。
もう1つ嬉しいことがあって、優勝したことで運営から「選手1人を全日本社会人選手権に推薦できます」と言われました。
そこで、チームの中で、1人だけ同選手権の大阪府予選で落ちてしまった大村さんを推薦し、出場権をプレゼントしました。
大村さんはクラブ選手権の本戦では1試合しか出てないんですけど、チームのサポートもたくさんしてくれたし、クラブ選手権大阪府予選では活躍してくれたので、チームみんなで恩返しできてよかったです。本当に嬉しかったですね。
ー良いこと尽くしのクラブ選手権だったんですね!最後に今後の展望についても教えてください。
強豪校でプレーしていて「卓球はやり切った」と就職を機に辞めてしまう方が多くいますが、どんな形であれ卓球を続けていれば、僕たちみたいに日本一になれることもあります。
僕たちを見て、「社会人でも卓球を続けてみよう」と思ってもらえるようなチームでありたいですし、自分たちも今後も楽しく卓球をやり続けられたらなと思っています。
卓球メディアRallys
https://rallys.online/
チームが気になったら… MISCH-MASCH チーム詳細をみる▶︎ |